いのうえ

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快青第三弾

 快青第三弾です。前にどなたかがツイッターyuiのagainは快斗ソングとおっしゃていて、実際に聞いたらイメージが膨らみ広がり不覚にも泣いてしまった。今聴きながら書いている。

支部でブクマをした作品を見て自分の嗜好が分かってきた。なんとなく認識していてもちゃんと可視化することで新たな気づきがたくさんあるよね。みんな大好きなR-18ものが大半を占めていた。公式でそこまで描くことはできないから、自分の脳内だけではとても補完できない作品を供給してくれるかき手さんたち本当にありがとうございます。最近頭の中に一瞬でも思考の隙あらば、彼らのことを考えている。そして、支部の履歴を見たりしていて、快青のブクマした作品から私は彼らにどうしてこんなにも強く粘着に惹きつけられてしまうのか判明した。答えは脆弱性、です。公式ではハッピーエンド以外受け入れられないけれど、私は悲恋ものも大好きなのだと。青子ちゃんがキッドであったこと受け入れられず、快斗くんとは別離があって、彼は虚無感や寂しさを満たすためにかわいいけど決して青子ではない女の子を抱いて抱いて抱く作品があったのだが、好きすぎてスクショして毎日眺めている。

 あんなに喜劇みたいな雰囲気なのに、刹那に壊れてしまいそうな危うさに魅力が詰まっているのだ。対比って芸術作品でもよく用いられる手法ですよね。普段はおちゃらけた男子高校生なのに、得体の知れない組織に何度も命を狙われて、好きな女の子を守るために腹部から大量出血して、親の盗品返して、一番大切な人に嫌いと負の感情を抱かれて、その辺の高校生は一生のうちでも経験できないことを乗り越えて、よほど精神力強くて強靭な覚悟しないとできない。青子ちゃんの純粋さとか明るさに彼は幾度も救われてきたのもある。こんな高校生全国津々浦々探してもいない。新蘭と比較されることが多いが、別人なのだからやっぱり違う。青山先生はあれだけ登場人物が多いのに、一人一人個性を緻密に醸していて偉大すぎます。

 まず、青子ちゃんと蘭ちゃん。正直な話、私は蘭ちゃんがちょっぴり苦手です。美少女だし、和葉ちゃんに一方的に嫉妬されて服を着替えるところとか、銀座で彼女の気持ちを汲み取って素敵な言葉をかけるとかいい子であることは確実なのだが、新一が絡むと面倒臭いです。お互い様ですけどね。青子ちゃんと蘭ちゃんは圧倒的に公式からの供給量に差があるので考察するのが難しいのだが、好きな男の子に対して自分の気持ちの対処に関するベクトルが青子ちゃんは内向き、蘭ちゃんは外向きですよね。青子ちゃんは、日輪の後光、彼から手を引いて、黒羽快斗の忙しい休日からみての通り、最も肝心なことは彼に直接言わず自分の中で消化しようとする。普段明るくてなんでもないようなことは口にするのに、彼との関係が変わるようなことは慎重に慎重に心内に埋めて引いてしまう。これも脆弱性の要素の一つかな。青子ちゃんの陽と陰は庇護欲を掻き立てられる。二次創作でよくあるけど、快斗には何が何でもそこから手を引っ張って欲しい。蘭ちゃんは下がることもあるけど、基本ガンガン攻めます。コナンくん今まで散々タジタジしたね〜。だから、私が蘭ちゃん苦手と言うのは完全に好みの問題でどちらのタイプが好きかである。まあ幼稚さとか身体的な強さとか分かりやすいのは略。新一と快斗は1)自分の意思、2)犯罪と正義(隠し事をするようになった理由)、3)仕事(探偵と怪盗&マジシャン)、4)性格、が大まかな差異。全てをとっても、快斗くん脆すぎ。性欲強いの魅力の一つだけれども、ベクトルが分散してしまいそうで怖い。私が大好きな小説佐藤多佳子の『黄色い目の魚』で木島くんとヤっちゃう前に似鳥ちゃんがタイプの男は消えない人、と言っていて似鳥ちゃんのこと完全には嫌いになれないなと思った印象的なシーンなのだが、彼は消えてしまう男である。昨日まで青子ちゃんのパンツめくって更衣室侵入してケケケー、って言ってたのに翌日家に行っても誰もいないし、学校にも来ないし消える。青子ちゃんは働くべき勘は作動する聡明な子だから、なんとなく全てを悟る。そもそも、怪盗にならずとも、この二人には進路ですれ違う可能性があったのに、彼が引けないところまで到達してしまったのは完璧に闇。自分の貧相な頭だとあまり幸せに持っていける過程が想像できなくて、闇墜ち大好きだからいいのだけれど、やっぱり公式の最後見届けるまで死ねない。

 

 もう引き返せない物語始まってるんだ。