いのうえ

気まぐれに気になったことを拙く書いています。気が向いたらコメントしてくださ〜い!

勝手にふるえてろ

 クリスマスイブという街にカップルが溢れる中、たった1人で恋愛映画を鑑賞しに行くという訳のわからない行動をしていた。チケットを買うとき大学生カップルを横目に感情を持たない訓練をした。

綿矢りさが好きなので映画化が決定してから、主演が松岡茉優ということもあって楽しみにしていた。結論から言うと、ツイッターを見る限り高評価のようだが、私は原作の方がずっとずっと良かった。まず、出演者が原作のキャラクターに合わない。松岡茉優は桐島〜で太田光に化け物みたいに演技が上手いと評されていて演技に定評があるので、こんなに顔がかわいい子がアラサーまで処女な訳あるか!と思っていたが松岡茉優ではなくヨシカとして存在していて処女であることになんの違和感もなかった。二役の人が全く自分の思い描いていたのとは違かった。ナヨナヨし過ぎている。ヨシカは二のことをコンソメの様だと言っていたので、二役の人は濃い感じは出ていたけれど、その濃さというのはなよっとしている彼自身の特性から来るわけでは無くて、あくまでもイチとの比較に原点がある。ガンガンアプローチしてくるのもあって、二は割りかしがっつりしている印象だったので、終始な〜〜んか違う(太巻さん風)との感覚が抜けなかった。現実と妄想がごちゃごちゃになっているのが特徴だとは思うが、イチとエレベーターに乗るシーンに二も入り込んできてやりすぎ感が満載。ヨシカの妄想はイチが基盤なのに、二までぐいぐい入れないで頂きたかったし、あそこまで侵入すると訳が分からん。このモヤモヤした感じは何でだろうか、と思いを巡らせていて、ふと彼がまれに出演していたことを思い出した。まれではほんとぅぅぅぅぅに言葉を発しない役でどうもそれを引きずってしまったぽい。もちろんそれらは全然違うキャラクターなわけだけれども、観月ありさがナースだったり、武田鉄矢が教師だったりと一つのドラマのイメージを固定化してしまうことはよくあるので、私の中でその感覚が落とし込まれていたのではないでしょうかね。イチもまあ中学生とアラサーを同一人物が演じているので仕方がないことだ。しかし、今の姿は良かったが中学生時代が違う〜〜!!原作でも髪型について記述はあったが、あんな亀頭みたいな髪型ではない。というか、俳優さんに亀頭が似合っていない。運動会の時の顔は濃過ぎてもっと淡い感じが欲しかった。あと、片桐はいり等。作品の主軸の1つが「名前」ということで岡里奈さん、釣り叔父さん、金髪ウェーター、コンビニ店員、駅員さんなどを盛り込んだのだろうけれど、個人的に要らなかった。ヨシカの妄想癖も表現しようと意図していたのか世の中で本能のまま人付き合いする難しさを込めたのか不明だが、これもまたな〜〜んか違う。彼女の妄想はイチがベースだし、片桐はいりみたいに存在感が強いものは置いていない。ヨシカっていう人はもっと強烈で自身の世界の主人公、更にイチ第一主義なので無駄な感じがした。石橋杏奈のもう少し嫌な女感ください。原作ではあざとい女だったのに、影がかなり薄かった。「勝手にふるえてろ」というセリフは原作ではイチに対して、映画では二に向かって発せられていたけど、イチカのこれまでの思いがイチに大して負的に爆発する要のところだから、そこは弄らないで欲しかった。だけど、 最後の玄関先、しかも土足場でぴったりと2人が収まって口を付け合うところは良かったです!

性の6時間を迎え、以前書いた長年心の何処かで私が良いなぁと思っている人は出し入れに勤しんでいるみたいですが、見ない振りをして寝ます。いっそのこと妊娠でもして困り果て、人生プランが狂いまくるといいな!!!